他人に口臭の指摘をされてうれしい人はいませんよね。それまで、口臭なんて気にしていなかった人も、臭いと表現されると誰でも、「えっ?」という感覚で、グサッとくるものを感じます。
ましてや環境的に他の人がいる前でとか、いや、1対1でも心に突き刺さり、その言葉やシチュエーションが忘れられなくなります。
当院を受診された患者様は、聞いてみると、ほとんどが何年いや年十年も前に言われた言葉やシチュエーションをはっきり覚えていると答えます。
それくらい、臭いという表現は当人にとっても嫌なものです。
1対1でも心に突き刺さり、その言葉やシチュエーションが忘れられなくなります。
 
    
もしかしたら、食事の時のニオイが残っていたかもしれないし、ちゃんと歯を磨けていなかったかもしれないし、誰でも体調が悪い時には口臭も出やすくなりますし、そのせいかもしれない。でも<言われた>のです。
そこから、これまでとちがう意識が働き、<また言われないかな>とか、<きっともしかしたら今も私を臭いと思ってるんだろう>とか、自分でいろいろと考えをめぐらし、どんどん不安は強くなってきてしまいます。
誰かに聞きづらいからこそ、不安は強くなり、常に自分にストレスを与える状態になってきます。
ストレス性の口臭を引き起すのです。
ストレス性の口臭がどういう機序で起こっているかは、その方の生活環境や状態を詳しく精査する必要があります。